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- 2022年11月28日
- 口腔カンジタ症について
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口腔常在菌による日和見感染です。
※日和見感染とは、健康な状態では感染しないような、弱い細菌や真菌(カビ)、ウイルスなどに感染すること。
命の関わるものではないと放っておくのは危険です!!また、口腔カンジダ症は気づきにくいので要注意!!
口腔カンジダ症とは?
カンジダ菌は口腔内の常在菌の一種で、健康な人の場合は発症することは少ないですが、基礎疾患(がん、糖尿病など)がある方、免疫抑制剤や抗菌薬の投薬治療を受けている方、免疫力の低い乳児や高齢者は発症しやすいことがわかっています。また、唾液量の減少や義歯の不具合が原因となることもあり、高齢者のかかりやすい疾患ともいえます。
普段はある程度以上は菌数が増えないように他の菌と共存していますが、先に挙げたような全身状態によって、常在菌間のバランスが崩れ、カンジダ菌が異常に増殖し、病原性を発揮することにより発症します。
体内へカンジダ菌が入り込むことにより全身疾患にもかかわる可能性があります。
口腔カンジダ症を放置すると肺炎を発症することがあります。(誤嚥性肺炎の項参照)肺炎を放置すると命に関わる重大な事態になることがあるので注意が必要です。 また、高齢者が肺炎を罹患すると心筋梗塞や脳卒中に罹患しやすくなります。 肺炎は風邪と症状が似ていますが、風邪とは別な病気で治療方法が異なりますので、注意が必要だと言えます。
このような方は要注意
抵抗力、免疫力、体力が低下した高齢者や要介護者、闘病中の方などに口腔カンジダ症が多くみられます。
ご自身では気づきにくいこともありますので、介護者やご家族が気づいてあげることも大切です。
心当たりのある方は自己&家族チェックをしてみましょう!!
こんな症状はありませんか?
□粘膜が赤くただれている(入れ歯の下の粘膜に発生することが多いです)
□粘膜の表面に白色の膜や斑点ができている
□粘膜の表面が白くなっている
□食べ物がしみる
□ヒリヒリ、ピリピリした痛みがある
□焼けるように感じる時がある
□味がわかりにくい
□いつも口の中が苦く感じる
上記の中に3つ以上当てはまる方は要注意!
一度歯科の受診をお勧めします。
口腔カンジタ症の注意&予防法
・ヒリヒリ、ピリピリした症状がある方はドライマウスかも?
→唾液腺マッサージや保湿剤の利用がお勧めです。
・口腔粘膜の損傷や口内炎の症状がある方
→入れ歯の調整や新製がお勧めです。また粘膜や舌を強くこすらないことが大切です。
・口腔内や入れ歯の清掃不良は危険です!
→歯科医師や歯科衛生士による定期的な口腔ケアが大切です。
長期間にわたるステロイド剤、抗真菌剤、抗生物質の服用は、常在菌のバランスが乱れてしまい、口腔カンジダ症にかかりやすくなるので注意が必要です。
どうしても服用が必要な方については、歯科医師や歯科衛生士による検診や口腔ケアを定期的に受けるようにしましょう。
口腔カンジダ症は体が弱っている(免疫力が落ちて感染しやすくなっている)サインとも言えます。見逃さないように気を付けましょう!!