伊勢市⾺瀬町の⻭医者「杉原⻭科」|⼀般⻭科・⼩児⻭科・矯正⻭科

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  • 歯科補綴物に使用される代表的な材料について
  • 2023年2月17日
  • 歯科補綴物に使用される代表的な材料について
  • デンタルケア

    今回は歯科医院で治療するときの銀歯や白い歯の材質、材料について詳しくご説明していきたいと思います。

    銀歯といっても実はいろんな種類があり、ご自身がどんな金属を使っているのか、ご存じない方も多いのではないでしょうか。

    保険適応の銀歯や保険適応外の銀歯もあります。特に金属アレルギーの方などは口腔内にある銀歯をすべて白い歯に変えたいと、ご希望される方も見えます。

    金属

    ○銀合金

    溶融点が低い金属でやわらかい性質を持っていますが、酸化しやすくお口の中で黒ずんだりする欠点もあります。クラウンの土台などに使用されることが多いです。

    ○金銀パラジウム合金

    成分の12%を金が占めたパラジウム合金です。保険で作成されるクラウンへの使用頻度が高い金属です。入れ歯のクラスプやバーにも使用されます。

    ○白金加金

    純度はKの単位で示され、純金は24Kになります。金には展性という容易に広がる性質があり、その性質を利用して補綴物と土台の歯に生じる境界線をより性格に封鎖することができますし、かみ合う歯とのなじみもよくなります。また、生体との親和性が高いので害を及ぼす事もなく安心です。14K以下の金合金は一部保険適応できる場合もあります。

    ○チタン合金

    丈夫で軽く、生体親和性の高い金属です。軽い入れ歯を制作するためにも入れ歯の床部分(ピンクのプラスチック部分)をチタン合金に変更したりします。クラウンやブリッジなどにも使用されます。

    ○コバルトクロム合金/ニッケルクロム合金

    従来から入れ歯の床やクラスプ、バー部分に使用されている金属です。

    チタン合金に比べて加工が容易で、チタン合金に近い性質を持っています。ニッケルクロム合金は制作物の種類によって保険適用されているものもあります。

    樹脂

    ○アクリリックレジン

    入れ歯のピンク色のプラステック部に、最も矢用されているのがアクリリックレジンです。粉末と専用液を混ぜ合わせて化学変化(重合)を起こさせて硬い樹脂を作ります。化学的変化を与える方法にいろいろな種類があり、方法の選択によっては化学的変化時に変形が生じる可能性があります。

    ○ポリスルフォン(ポリカーボネイト)

    樹脂の粒子を加熱して溶解させ、入れ歯の床部分の鋳型に圧入して冷却後、硬まると完成する樹脂です。化学的変化を起こさせる必要がないので、変形が少ないと言われています。

    ○硬質レジン

    歯冠部の美しさを再現することを主な目的としている材料です。歯の自然な色合いや天然歯の硬度を参考にして作られています。

    ポーセレン(陶器)

    ○焼成タイプ

    特別な陶材を高温で焼き上げて制作する歯科用セラミックです。透明感があり、吸水性がほとんどないので永続的にも美しさを保有します。金属性のキャップにセラミックを焼き付ける方法とセラミックのみでクラウンやインレー(詰め物)を制作する方法があります

    ○削り出しタイプ(CADCAM冠)

    すでに完成されているセラミックのブロックをコンピューターで削り出して、クラウンやインレーを制作する方法です。製作時間は短縮できますが、個々のオリジナル性を持った色合いの表現が難しいのも現実です。

    まとめ

    今回ご紹介した材料は一般的な代表例です。現在も新しい歯科材料は研究開発されていますし、その進化発達はめざましいものがあります。

    また、それぞれの材料には長所もあれば短所もありますし、その長所を生かすためには歯科医師や歯科技工士の知識が必要になります。材料の選択については、担当の先生や衛生士とよくご相談のうえ、決定されると良いでしょう。

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