伊勢市⾺瀬町の⻭医者「杉原⻭科」|⼀般⻭科・⼩児⻭科・矯正⻭科

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  • 健康な歯!それは小児期からの口腔ケア編 ~フッ素の有効と歯磨きのポイント~
  • 2023年3月7日
  • 健康な歯!それは小児期からの口腔ケア編 ~フッ素の有効と歯磨きのポイント~
  • 笑顔の子供

    生涯を通じて健康な自分の歯を保ち続けるには、乳幼児期からの口腔ケアがとても大切です。

    食べることは無歯期の授乳から始まり、離乳食、幼児食へと移行し、乳歯列が完成します。この変化に伴い、口腔ケアは回数にも変化を伴い、習慣化も必要となります。

    そして15歳頃までが健康な自分の歯で一生を過ごすための大変重要な時期となります。

    丈夫に見えても生えたばかりの永久歯は弱い

    乳歯は6歳前後になると永久歯へと生えかわりが始まります。

    最初に生えかわる永久歯は下顎の第一大臼歯で、ほぼ同時期に下顎の中切歯も生えかわります。生えたばかりの永久歯は石灰化が不十分で結晶構造が未成熟であり表面には多くの凸凹があります。そのためう蝕の原因となる酸にも犯されやすく、う蝕の進行も早いという特徴があります。

    この歯が生えて2~3年経過すると歯の表面は滑らかで食物残渣もつきにくく、酸やう蝕の原因の原因菌などにも強いエナメル質で覆われます。

    丈夫に見えても生えたばかりの永久歯は弱い

    生え立ての永久歯のう蝕予防にはフッ素が有効

    未成熟な歯をう蝕から守るためには、不要な間食を控え、毎食後きちんと歯を磨くことが基本になります。加えて凸凹のある歯の表面にフッ化物を作用させることで、効果的に歯の結晶を硬くする方法もあります。歯科医院での定期的なフッ化物塗布、日常的にはフッ化物が配合された歯磨剤できちんとブラッシングすることが、未成熟な永久歯をう蝕から守るさらなる効果的な方法です。

    生涯にわたって使い続ける永久歯は生えた時からきちんとケアをする。小児期の口腔ケアはとても大切なのです。

    歯磨き指導のポイント

    ポイント①

    子供と目の高さを合わせてブラッシングの状況を観察しましょう。歯磨きがおわるまで口出しや手助けはしないことが大切です。
    咬合面、頬側、舌側を上下で6分割し、磨きが可能な部位を記録します。さらに現状でいいのか、もう少し改善の提案が必要かを考えましょう。

    ポイント②

    子供の発達を念頭に指導法を考えましょう。

    利き手と反対側の噛む面→イーのお口で上下の前歯→利き手側の噛む面など順番を決めて噛む面、頬側、前歯といった感じで毎日決まった順番で磨くようにしましょう。

    鏡を見ながらの歯磨きは手対に写るため小学校中学年頃がおすすめです。

    ポイント③

    保護者の仕上げ磨きはなるべく素早く安全に心がけましょう。

    特に下顎の舌側を磨く際に舌が出てくる子供の場合、舌を引っ込めて!と言うと返って舌に異常な動きが出るため、「大きくお口を開いて」と指示すると多くの場合、舌が引っ込みます。

    3頃まで歯磨きを嫌がることは、精神的発達を考えれば当然のことなのです。どうしても嫌がるようなら、保護者の両足の間にはさみ、しっかりと押さえて行いましょう。

    子供を歯ブラシの事故から守る!

    曲がる歯ブラシがおすすめです!!

    歯ブラシを咥えたまま転倒するといった事故が少なくありません。
    子供の歯磨きによる事故が減少しない!という問題が2016年度の東京都商品等安全対策協議会で話し合われもっとも多いのは歯ブラシを咥えたまま転倒するケースです。

    事故は3歳までの乳幼児が大半を占めており重篤なケースも発生しています。保護者への啓発は歯科医療従事者の重要な役割ですが、この時期は歯磨きの習慣化にも大切な時期であるためむやみに歯ブラシが危険だという認識を持たれても困ります。有効な手段の一つが安全を考慮した適切な道具を使ってもらうことです。そして子供に関わるすべての人が子供は大人が守るという高い意識を持つことが大切です。

    曲がる歯ブラシという軟かい歯ブラシも多々発売されており当医院でも取り扱っております。

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